宮城ユニットセンターについて

MIYAGI UNIT CENTER

センター長ごあいさつ

エコチル調査では環境の変化がお子さんの健康に与える影響について調査しています

はじめまして!2024年4月からエコチル調査宮城ユニットセンター長になりました、大田千晴と申します。私自身は、小児科医として、地域の病院や東北大学病院で、これまで多くのお子さんたちの診療に関わりながら、病気になる前の予防や環境による子どもの健康への影響の重要性について、考えてきました。

 「エコチル調査」の名称は、地球環境・自然と人間を含めた生態系との間の共存を目指す「エコロジー」と、「チルドレン」を併せて作られました。環境省主導で、2011年に日本全国10万人の妊婦さんにご参加いただき、環境変化がお母さんと生まれてくる赤ちゃん、育っていく子どもたちの健康にどのような影響を与えているかを研究してきた、大規模な調査です。このために、赤ちゃんがお母さんのお腹にいる時から現在に至るまで、参加者の皆さんにご協力いただき、質問によるアンケート調査や、実際に対面でお会いしてお子さんの成長や発達、血液の状態などを確認する調査を続けてきました。 その結果、化学物質の曝露や生活環境などの環境要因が子どもたちの成長・発達にさまざまな影響を与えていることがを明らかになって参りました。現在までに、全国のユニットセンターで400本を越える論文が成果として発表されてきました。宮城ユニットセンターでも参加者の皆さまから頂いた質問票調査や対面での調査の結果から、2023年度は、2024年2月時点で12本の論文を成果として発表したほか、学会や誌面、セミナーなどさまざまな形で社会に還元してまいりました。エコチル調査の結果は、化学物質規制の新しい基準づくり、環境基準(水質、土壌)の変更などに寄与しています。また、近年では、スマートフォンを始めとするメディアへの過剰な曝露も、子どもたちの発達を阻害しうる新たな環境要因として問題になってきており、エコチル調査でも研究を進めています。

このような背景から、エコチル調査では開始時には13歳までを追跡期間としておりましたが、多くの貴重なデータの解析と蓄積が進んでいる現状から、参加者の方が成人期になった後も継続する方針となりました。子どもたちが成長し、 安心して子どもを育てることが出来る環境を作って行ける未来を目指し、エコチル調査はこれからも研究を続けてまいります。エコチル調査へのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

東北大学大学院医学系研究科
環境遺伝医学総合研究センター
エコチル調査宮城ユニットセンター
センター長
大田 千晴

ユニットセンター・サブセンター一覧

  • 宮城ユニットセンター(仙台市青葉区)
  • 大崎サブセンター(大崎市古川)
  • 栗原サブセンター(栗原市築館)
  • 石巻サブセンター(石巻市恵み野)
  • 気仙沼サブセンター(気仙沼市本郷)
  • 登米検査会場(登米市迫町)

協力医療機関

仙台地域

東北大学病院、仙台赤十字病院、国立病院機構仙台医療センター、仙台市立病院、宮城県立こども病院、東北公済病院、仙台ARTクリニック(吉田レディースクリニック)、S・Sレディースクリニック

広域大崎・栗原、登米圏地域

大崎市民病院、関井レディースクリニック、わんや産婦人科医院、ちか子女性クリニック(中川産婦人科)、登米市民病院、磐井病院、一関病院

広域石巻圏地域

石巻赤十字病院、齋藤産婦人科医院、あべクリニック産科婦人科、中山こどもクリニック、阿部こどもクリニック

気仙沼・南三陸町地域

気仙沼市立病院、森産婦人科医院、遠藤産婦人科

岩沼・亘理・山元町地域

スズキ記念病院

医学的検査学童期検査でご協力いただいている医療機関及び自治体施設

仙台地域

宮城県立こども病院、東北医科薬科大学、はちまんこどもクリニック

広域大崎・栗原、登米圏地域

大崎市民病院、ありま小児科医院、まつうら内科小児科クリニック、栗原中央病院、小出医院、八木小児科医院、登米市民病院、fプラザ(古川保健福祉センター)

広域石巻圏地域

石巻赤十字病院、おおば小児クリニック、佐久間眼科小児科医院

気仙沼・南三陸町地域

気仙沼市立病院、三条小児科医院

岩沼・亘理・山元町地域

いたのこどもクリニック、亘理町保健福祉センター